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2008年7月24日 (木)

度数とレンズ種は同じで

前眼鏡が何の変哲もない度数で、
RS-5.75
LS-6.25 PD66(常用)

もともとのフレームを(1)としましょう。

0724005207240048(1)

     

度数とレンズ種は同じで良いので、それを(2)の
フレームに入れたとします。

07240051 07240047_2 (2)

      

加工に誤差はなく、完全にコピーして、
フィッティングにおいても、レンズと目の距離(頂間距離)
を同じぐらいにしたとします。

なのに、何かが違う。装用感覚が違うような気がする。
さて何が違うのでしょう?

(1)は前傾角(傾斜角)が5度、
(2)のそれは、15度。

他に「そり角(顔面カーブ)」は(1)がほぼ0度で
(2)は片眼3度。

眼鏡のプロの方はこれでピンと来られたと思います。

これで違いは分かりました。そこでこれらが違うと、
どのような変化が現れているのか、「この差なら慣れる」
または「手を加えてみよう」という次の手の材料として
量を知っておくと分かりやすいです。

まず(1)の水平視線における実装度数を知ることから
始めなくてはいけません。しかし単純に
RS-5.75
LS-6.25
ではいけません。これは視線がレンズの光軸と一致した時に限られる値で、実際上はそこを通して見ていることは希であり、むしろ光軸外に視線が通っている事の方が多いのです。フレームがいくらかの前傾角やそり角を持てば、水平視線はすでに光軸外となるわけです。(水平視線を基準とするのは、比較には何らかの基準が必要だからです。また水平視線は後側頂点を通ることを基準とします。)

では水平視線の実装度数とは?
RS-5.75
LS-6.25 
にそれぞれ前傾角とそり角を与えなくてはいけません。
そうすると(1)は前傾角5度
RS-5.765C-0.043AX180
LS-6.266C-0.047AX180 そり角は0なのでこれが水平視線にした時の実装度数。

(2)では前傾角15度
RS-5.878C-0.386AX180
LS-6.39 C-0.418AX180
さらにそり角3度を与えます。
RS-5.889C-0.381AX178
LS-6.413C-0.401AX2

つまり「何かが違う」「装用感覚が違うような気がする」というのは
(1)
RS-5.765C-0.043AX180
LS-6.266C-0.047AX180 と
(2)
RS-5.889C-0.381AX178
LS-6.413C-0.401AX2
という角度で起こる度数変化による違和感だったのです。(AXは近似、小数点以下は3位までを表記)

しかし、意外と大きい差ですね。

対応としては、前傾角・そり角の修正・調整になります。しかしこれら角度を調整出来ないフレームも実際に存在します。

・・・やはりフィッティングというカスタマイズ作業、フレームのフィッティング対応度・融通性は、見え方を含めた装用感に関する最重要課題の1つであることは間違いないわけです。(ただし、このケースは光学的要素のしかも1~2つのパートにしか過ぎません)

もっと深いカーブはより大きい度数変化を呼びます。今回の例より遙かに深い中途半端なそり角(顔面カーブ)をつけたフレーム製作を続けているメーカーがあり(サングラスではなくメガネフレーム)、それはこの手の光学的要素に疎い事を示しています。フレームは光学レンズが入る事を前提とした「機能商品」であることが分からない人もデザイナーの中には含まれています。意気込んで独自性を持つ奇抜なデザインに仕上げたけれど、度数がおかしくなってしまうというのでは、機能商品デザイナー(非芸術家)としてありふれた伝統的なデザインには一歩も二歩も及ばなかったという事になります。

単にカッコイイからという理由では済まされないのがそり角・前傾角です。取扱店としてはしっかり吟味しておかないと、あとで自分たちが大変なのです。(^^;

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